大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1263 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人及び弁護人河上市平の各上告趣意は末尾添付別紙記載のとおりであるが、

所論はいづれも刑訴四〇五条所定の上告理由にあたらない。

なお、職権を以つて調査するに、原審公判調書に「弁護人はA弁護人提出に係る

控訴趣意書にもとずいて弁論した」旨記載されていることは、弁護人河上市平の論

旨第一点主張のとおりであるが、右は「被告人提出にかかる控訴趣意書」の誤記で

あること記録上極めて明かである。また、所論の物価庁告示がその後廃止されたこ

とは所論のとおりであるが物価統制令三条違反の行為があつた後に、同令に基き価

格等の統制額を指定した物価庁長官の告示が廃止されても、刑訴三三七条二号にい

わゆる「犯罪後の法令により刑が廃止されたとき」にあたらないことは、当裁判所

の判例の趣旨に徴し明かである(昭和二三年(れ)第八〇〇号、同二五年一〇月一

一日大法廷判決参照)。その他、記録を精査するも、本件につき刑訴四一一条を適

用すべきものとは認められない。

よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号、一八一条により主文のとおり決定す

る。

以上は裁判官井上登を除く裁判官一致の意見である。

裁判官井上登の反対意見は、本件において刑の廃止を認めなかつた原判決は違法

であり、刑訴四一一条により、原判決を破棄し、免訴の判決言渡をするのを相当と

するというにある。そしてその理由は前記大法廷判決に記載するとおりである。

昭和二六年六月二六日

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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